三角図とは?

深い学びにつながる思考とは?

 深い学びにつながるのは,何らかの「解」を得ることを目的に,複数の情報や知識を関連付けて活用していく思考だとされています。我々はこの考えに基づいて,必要な概念を抽出し直感的に見やすく構成したのが下に示す三角図です。

 中央の「問い」に対する解を得ることが学習者の思考の目的となります。「問い」を解くために必要な材料(知識や情報,異なる知識と考えを持つ学習者も可)を外側の三角形の頂点(「部品A,B,C」)に配置されています。これらの間に配置されているノードが深い学びにつながる思考になります。外側の三角形の間にあるノードは,「問い」を解く目的ではなくそれぞれの部品同士の内容を比較したり関連付けたりする思考(「AB,BC,CA比較」)で,内側の三角形の頂点のノードは「問い」を解くためにそれぞれの部品を活用する思考(「A,B,C適用」),さらにそれらの間に配置されているノードは「問い」を解くためにそれぞれの部品を比較したり関連付けたりしながら活用する思考(「AB,BC,CA適用関連」)となります。

 この三角図は,学習内容には依存しませんのであらゆる学校種や教科等に活用することができるのが特徴の1つです。また,この三角図はなかなかイメージできない学習者の思考を領域非依存に整理・分類することができるため,授業設計時に誰にどんな思考を行わせたいか,授業実践後にだれがどんな思考をどの程度行ったか,そして授業設計時に意図した思考が授業実践で実際に行われたか,を分析・評価するのに役立てることができると考えています。